バッチリのブログ

ご参考まで。

山口揚平さんの「仕事に使える!物事の本質を捉えるための思考法」講演会に行った感想

令和元年5月13日(月)、八重洲ブックセンター8階にて開かれた、山口揚平さんの講演会に行きました。

この講演会は、山口さんの著書「1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法」に書かれている思考法について直接山口さんからお話を聴けるものだそうです。

私が参加しているリベラルアーツ読書会でも取り上げた書籍だったので、これも何かの縁だと思い、行きました。

(山口さんの話に私のメモが追いつかず、話の流れが急に変わるかもしれませんが、山口さんの中では有機的に繋がっているはずなので、都合よく脳内変換をお願いしますm(._.)m)

山口揚平さんの簡単なご紹介

本というメディアからの卒業

これまで何冊も著書を出して来たが、本、あまり読まれなくなったかともあり、本という形に留まらず(SNSなのかYouTubeなのか)アウトプットしていく。

天才性を見つけよう

今生きている我々は、およそ20万年前から受け継いだ優秀な遺伝子を持っている、だから今生きている。
では何が優秀なのか?
それはとても微細な天才性で、職業レベルでもなく言語化も難しいものである(たとえば、普通の人は80色ぐらいしか見分けられないが200色見分けられるとか、人の考えが分かるとか)。

(山口さんにとって)それが「物事の本質を見抜く力」。
天才性は人生の前半で見つけることが重要。

自分の天才性に気づいてから

本質を見抜く力(「概念処理」と呼んでました)は、コンサルティング時代に発揮された。
23歳ごろ、企業再生の事業において企業のありとあらゆる情報を整理し提示したところ

「山口さん、アナタにやってほしいのはこういうことじゃないんですよ。コアとなるレバレッジ・ポイントを突いてほしいんですよ。」

と言われた。
膨大な情報をマクロ組んだりピボットテーブルで綺麗に整形するのが仕事ではないんだと気づかされた。
それから「本質」と名のつく書籍を片っ端から読み漁り、本質を見抜く力を磨いた。

現在の事業について

冒頭に紹介されたとおり、複数の事業を手掛けている。
一見バラバラなように見えて、(山口さんの中では)有機的に繋がりがある(ここではお話しされませんでした)。
今は手広くやっているが、のちのち3分野程度に絞っていく予定。ボトムアップからトップダウン(政府から働きかけられるように)にシフトしていきたいと考えている。

聴衆が聴きたいことは?

今回の講演会に来ていただいた方の多くが、著書を以前から読んでいたり、以前の講演会に行ったことがあったりするので、次のうち聴きたいことは何でしょう。

  1. 考えることについての持論
  2. 2040年までの未来予想図
  3. その他の質問

(結果は1が大半。そら講演会の名前が「思考法」ですもんね)

山口さん「一番嫌なパターンですね〜...」
会場「ドッ(笑)」

考えるとは

考えるとは、「概念の海に意識を漂わせ、情報と知識を分離・結合させ、整理する行為」である(著書「1日3時間〜」でも登場)。つまり、考えるとは意識的な行為である。情報と知識を分けることが大事で、意識をニュートラルにする必要がある。

情報が多いと思考が太る

考えるにあたり、不必要な情報は遮断すべきで、机に物を置かない、部屋の中はミニマリストじゃないけど、ほとんど空っぽ。

本は読まない

20〜30代のころは本は読み漁ったが今はほとんど読まない。本の質が下がったことと、そもそも文字は粗雑で粗大であるため。それなら外に出て風を感じた方がクリーン。
数字は逆にハッキリしていて、全世界共通や概念である。それゆえに文脈が消えてしまうので、会場スタッフさんが用意してくれた水も単に「100円の水」と表すと、無機質なものになる。

それでも、いま本を薦めるとしたら、古典を読んでほしい。「意識と本質」とか。あとは歴史。だから十字軍は存在していたんだ〜とかがつながるのが楽しい。
あと、最近はムック本を読む。○○100選とか片っ端から見てたり。

共同体で記帳していく

(すみません。ここよくわからなかったです)
お金が価値基準ではなく○○をしてもらったなどの行為を記帳していく。目に見えるものに惑わされずに生きている。

AIは三次元まで

昨今「AIに仕事が奪われる」などとよく言われるが、AIが奪えるのは三次元までだろう。今は二次元の領域においては、たしかに人間は勝てない(道路渋滞解消、囲碁・将棋、など)。思考は三次元より先(11次元まである?)なので、思考はAIに負けない。

形而上的思考

(すみません。ここもよくわからなかったです)
阿頼耶識(あらやしき)?とも。本質を問題に適用する力が大事。

質問「20〜30代と今ではインプット・アウトプットはどう変わったか?」

20代のころはひたすら仕事をしていた。九時五時仕事という、朝の9時から朝の5時まで、今でいう超絶ブラック。その頃はM&Aに関する本を1日1〜2冊読んでいたので年間500冊になる。今は読まなくなった。テレビも新聞も。

アウトプットは時代に合わせて変化させるべき。カセットテープをご存知か。音楽に無頓着な僕はサビだけ聴きたいのに最初のAメロから聴かなきゃならなかったが、ZARDが、「ゆれ〜る〜おもい〜」とサビから歌い始めた。時代時代に合わせてアウトプットの方法を変化させていった方が良い。

(たぶん質問者は「山口さんは若い頃に死ぬほどインプットアウトプットしてきたが、凡人たる我々はどうすれば」を聞きたかったのではないかなと...)

質問「天才性を見つける思考法とは?」

大学時代はたくさんアルバイトしてきた。ある日来たら自分の名札が無いってことも。つまりクビ(笑)。苦学生でもあったので、奨学金返さなきゃいけなかった。
会社選びはお金がたくさんもらえるところ。そこでコンサルティング会社から内定を貰った。それで、コンサルティングに向いてるんだろうなと気づいた。5社貰ったから。でも他の大企業からは一次面接で落とされたが。
強みは立脚する。あと、まわりからフィードバックもらう。そして、向いてる向いてないはトライ&エラー。

(ここは純粋に就活で自己分析して、内定を貰った企業の傾向から自分の強みを確信した、ということでしょうかね。他者評価大事ですよね。)

質問「劇団経営に携わった経緯は?」

ヨーロッパなんかに行くと、『この人何で食って生きてんのか分かんない』って人がたくさんいる。そういう人が多いのが豊かさなんだろなと。東京は少ない。そういう人がもっといてもいいなと。じゃあ劇団だ。知人に会社員やりながら劇団やってる人がいて、その人が独立して劇団やるっていうんで、マネジメントするべきだと思って、やっている。
脚本とかに口出しすることはほとんどなくて(最近ちょこっと)経営ばかり。儲けて、お金払って。儲けるために、前列を1万円にしたり、某テーマパークもそうであるようにグッズ売上を3割にしたり、1ヶ月の稽古のあと数日の講演だともったいないから20日間40講演してもらったり、卒業したてで安くてファンもまだ居るアイドルをキャスティングしたりしている。

質問「意識が三次元を超えるとは?」

数式で表現できないもの。そう感じることはある。

(これが形而上的なのでしょうか?)

質問「15の事業にどう出会ったのか?」

出会うべくして、出会った、としか言えない。意識のオクターブを上げると、スピリチュアルですけど僕は信じていて、出会うことは簡単。『あの人のこと考えてたら会った』というセレンディピティのようなもの。

(スコトーマが外れているってことなんでしょうかね。常に出会いを大切にしている。だから普段すれ違っても気づかなかった人に気づける、と。)

質問「思考を使い切ったことは?」

いつも使い切っている。コンサルのときも、クリスタライズ(結晶化?)な本質をチャートに...。書籍も思考を使い切らないと出すの恥ずかしい。貨幣論とか(特に)。普段の仕事はザツです(笑)。」

最後に

意識の絶対音感を身につけよう。できれば20〜30代で。

絶対音感、オクターブといった表現は、メタ思考における抽象-本質-具体のレイヤーをいかに捉えるかを指しているのでしょうか?)

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令和元年6月14日(金)19時から立教大学にて講演があるそうです。
山口揚平さんと山口周さん(著書に『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)』、『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』、『
知的戦闘力を高める 独学の技法』などがある)の対談形式。
無料で入れるそう。

バッチリから最後に

こういう講演会は初めて行ったんですけれども、やはり文字では伝わらない感覚が味わえて良いですね。言語化できないですけれど、直接聴けるお話には、文字には無い力があると思います。
ですので、なるべく口語調でお伝えしました。
不備等ございましたらぜひ仰ってください。

本来であれば、目的意識を持っていて質問もできれば、一番効果的に血肉にできたので、その点については反省。

概念の海を豊かにすべく、インプット・アウトプットに邁進していく次第であります。

バッチリ